さてさて。
閉会式が終わっても、
私はふらさんの姿をみつけることができませんでした。
『もしかしたら会えないかもしれないけど、最後まで探そう』
だんだんと人がへっていくロビーを、
ひとり走りまわりながらそんなコトを考えていたとき。
その名前のアークスさんはふらっと、
私の視界に入ってきました。
閉会式の会場からすこしはなれた、
各ショップへと続く坂道の真ん中あたり。
そこにある花壇のすぐそば。
ポツンとひとりで立っている、
黄色いラッピースーツを着たアークスさん。
そのアークスさんの頭上には、
半年前にみた名前。
「ふらさんだ・・・」
ポツリとこぼれる言葉。
『みつけた、声をかけなくちゃ!』
そう思って。
いそいでふらさんにウィスパーチャットを送ろうとしたのですが、
急にふらさんラッピーがウロウロと走り始めたのです。
あわてて後を追いかけましたが、
あっさりとその姿を見失ってしまいました。
でもここまできたら、
あきらめるコトなんてできません。
『もしかしたら、ふらさんはおとうふさんを探しているのかもしれない?』
そう考えた私はショップエリアを後にして、
クエストカウンターのあたりを中心に探してみました。
受付・・・いない。
ブロック移動用のテレパイプ側・・・いない。
ハンスさん側の倉庫、ビジフォン前・・・いない。
じゃあ反対側は・・・いた!
運よく再びふらさんラッピーをみつけるコトができた私は、
いそいでキャラクターを選択すると、
「おひさしぶりです!」
と、ウィスパーチャットを送りました。
するとしばらくしてから、
「こんばんは、こんな世をしのぶカッコで申し訳ないです」
と、お返事がありました。
とっても嬉しかったです。
嬉しかったのですが・・・。
自分のキャラクターのカッコがあまりにもロックで、
そんなカッコでふらさんラッピーと向き合っている姿が、
なんだかちょっとシュールで。
『個人的にすっごく感動的なシーンなのに!』
『いやいや、すごく感動しているのに!』
『最高にロマンチックでドラマチックな気がするのに!』
『なんだって、なんだって私はこんなふざけたカッコでふらさんラッピーに話しかけているんだ!』
『ふらさん私のコトなんて覚えてないかもだし、だいだい覚えていてくれたとしてもこんなカッコじゃ、絶対わからないよ!セカンドキャラクターだし!』
と、ひとりでクスクスと笑ってしまいました。
「・・・」
「・・・」
そんなこんなで。
しばしみつめあうふらさんラッピーと、
ロックな姿の私なのでした。
―――――――――――――――――――――――――――――
ちょっと妄想していた“感動の再開”とは違いましたが、
私はふらさんとちゃんと再会するコトができたのです。
今回もふたりきりでゆっくり・・・とはいかなかったですが、
前回よりはたくさんお話するコトができました。
ふらさんに伝えたかった感謝の思いも、
自分なりに伝えたつもりです。
そして気がついたコトがひとつありました。
それは“終わりがあるから”というコト。
ゲームの世界だけでなく、
どんな物語もいつかは“おしまい”になってしまいます。
大きくいってしまえばリアルだって、
いつは“おしまい”になってしまうんですよね。
いままで“おしまい”はさみしいモノだと思っていました。
“おしまいになんてならなければいいのに”と、
思うコトがたくさんありました。
でも“おわり”があるからこそ。
今、この瞬間が。
“ステキだな”って、思えるんですね。
さてさて。
もう一度、ふらさんに会えた。
一緒におしゃべりできたし、
ちょっとワガママをいってフレンド登録もしてもらった。
だからこれで。
私の“ねこ”としての物語は“おしまい”になりました。
ふらさんのブログにあこがれて。
わざわざオラクルにまでやってきて。
ブログまではじめちゃって。
いっぱい笑って。
いっぱい悩んで。
いっぱい遊んで。
いっぱい思い出ができて。
そんなステキな経験ができたのも、
ぜーんぶ、ぜーんぶ、
ふらさんがいてくれたから。
ふらさんが“はじぷそ”を書いてくれたから、
だから私はここまでこれたんです。
本当にステキな物語を。
たくさんの夢を。
ありがとう、ふらさん。
私はあなたのコトが。
そして“はじぷそ”が。
だいだいだいだーーい好きです!!!
『はじめてみました、PSO2。』 ― お し ま い。 ―