メインクラス、サブクラスともにレベル40になった ねこ。


「もう私にノーマルは似合わないっ!」


そんな傲慢な思いが ねこ を支配し、
まだ一度も挑んだことのない採掘基地防衛戦“絶望”の難易度ハードへと導いた。

しかしそこで待ち受けていたのは、
明らかに強者のオーラをまとう歴戦のアークスたち。


「ようケツの殻がまだついてるひよっ子、ハードに何しに来た?」

「お前にはこのステージはまだ、はやい…」

「まあ、良いんじゃん?すぐに分かるさ。僕らと君では次元が違うってコトに、ね。キャハハ!」


ニヤニヤと自分を見つめる歴戦のアークスたちに内心おびえながらも、
ひよっこヘッポ子アークスの ねこ はテレパイプに飛び込んだのだ。

師匠である老兵さんの教えを胸に秘めながら…。


『ねこよ、“言葉で己を語るな、拳で己を語るのだ”。さすれば道は開かれん…』



ねこ の肉体言語(ボディーランゲージ)が今、はじまる!




とかなんとかの、
前回だったかと思います。

これ以上ダラダラ書いていると、
B級カンフー映画のような妄想ををツラツラと書き始めそうなので、
さっそく続きを書いていきたいと思います。




さて前回、
難易度ハードの防衛戦“絶望”へ挑んだ私です。

私を入れた12名のアークスさんたちが集まると、
テレパイプの転送がはじまりました。

転送が完了すると、すぐにはじまる第一ウェーブに向けて、
11名のアークスさんたちは各自おもいおもいの場所へと散らばっていきます。

さすが難易度ハードに挑むアークスさんたち、
私にはそんな彼ら彼女らの動きが、
まったく無駄がないように見えました。

そんなアークスさんたちをしり目にハード初心者の私は、
近くに落ちている正結晶を拾いながらマップの様子を見ます。

そしてなんとなく手薄そうな、
左側の青い塔の近くにつきました。

まだダーカーが出てくるポイントもうつろ覚えですし、
なにより今回は初めてのハード。


『まずは様子をみることが大切!』


そう思った私は、
前線のアークスさんたちが倒しきれなかったダーカーを、
塔の近くで迎え撃ちながらハードに慣れていこうと考えたのです。

戦う場所がやっと決まった私がシフタとデバンドをかけ直したその時、
いよいよ第1ウェーブがはじまりました。




遠くに土煙を上げて迫りくるダーカーの大群が見え始めます、
ノーマルよりも強そうに見えるのは私の思い込みのせいでしょうか?

しかしそんな手強そうなダーカーの大群を見ても、
焦ることなく前線のアークスさんたちは確実にダーカーを倒していきます。

前線のアークスさんたちの必死の防衛により、
しばらくの間は私のいる塔の近くまで、
ダーカーは一匹たりとも来ませんでした。


『おお、さすがは難易度ハードに挑むアークスさんたちだー!』


なんて勝手に感動していたのですが、
ここは難易度ハード、
しかも難しい緊急クエストの防衛戦“絶望”です。

クエストが進むにつれて、
だんだんとその難しさが見え始めてきました。




まず、少しずつ増えてくるダーカーの大群に、
前線のアークスさんたちだけでは、
すべてのダーカを倒しきれない場面が増えていきました。

すると前線をスルリと抜けたダーカーが、
塔の近くへと走ってくることが増えてきます。

でも私を含め塔を守っているアークスさんたちは数人いるので、
難易度ノーマルの時と同様に、


『塔の守備はバッチリ!』


と、勝手に思っていたのですが、
その考えが甘かったのでした。

悔しいことに、
私と塔の近くを守っていたアークスさんたちだけの戦力では、
近づいてきたダーカーをすぐに倒すことができなかったのです。

どうやらほとんどの強いアークスさんたちは前線に行ってしまい、
結果的に塔を守っているのは私のようなレベルの低いアークスさんや、
支援職、後衛職のアークスさんだけになってしまったコトが原因のようでした。


『前線で必死に防衛してくれてる皆のためにも、絶対に守りたい!』


そう思い必死に攻撃をするのですが、
蹴っても蹴っても一向にダーカーたちは倒れません。


『ノーマルだったら私のヘッポコキックでも、2、3回攻撃すればダーカーを倒すことができるのに!』


私たちの必死の攻撃なんかまるで気にしないように、
ダーカーたちは塔の近くを縦横無尽に走り回り、
嘲笑うかのように守るべき塔へドンドン攻撃をしてきます。

そしてダーカーは塔だけではなく、
それを守っているアークスさんにも襲いかかり、
一人また一人とアークスさんたちが、
私の目の前で力尽きていきました。


『このままじゃ、塔が守れない!』


そう思った私は咄嗟にブーストバリアを使って、
ダーカーの動きを一時的に止めると急いで近くに銃座をセットして、
凍ったダーカーへ片っぱしから弾丸をあびせる作戦にでました。

ブーストバリアと銃座のおかげで、
なんとか塔にはりついていたダーカーを倒すことができると、
私はすぐに銃座から飛び降りてムーンアトマイザーを使います。

力尽きてしまった仲間を起こし、
次のダーカーが来る前になんとか態勢を立て直そうと思ったのです。

ですが立て直す間もなく、
また別のダーカーが押し寄せてきて…。

前線にいたアークスさんも後方の惨状に気がつき、
急いで駆けつけてくれたのですが奮戦も空しく、
あっという間に青い塔以外は無残にも破壊されていました。


「青は死守するぞ!!」

「ロボ乗ります!」

「ブーストバリア使える人はドンドン使って!」

「だれか石拾ってきて!」


誰ともなく声を出し合い、


「青い塔は絶対に守るぞ!」


と、みんなで最後まであきらめず、
必死に頑張ったのですが力及ばず。




最終ウェーブを目前に、
青い塔はダーカーによって破壊されてしまったのでした。



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



クエストが失敗し、キャンプシップへと戻ってきた私は、
自分の力不足を嫌と言うほど味わっていました。


『ダメだ、レベルも装備も、経験も、全然足りていなかった…』


難易度ハードで防衛戦の絶望へ挑むためには、
レベル解放してもっと強くなって、
さらに装備も整えないと他のアークスさんの足を引っ張ってしまうだけ。

そう勝手に感じた私は勝手に凹んでしまいながら、
これ以上難易度ハードへ挑むことはやめることにして、
スゴスゴとハード推奨ロビーを後にしました。

別のロビーへとやってきた私は、
おそるおそる防衛戦の絶望を、
今度は難易度ノーマルで受注します。

難易度ハードでは何もできなかった自分の悔しさを、
練習することで紛らわそうとしたのです。

幸いにも人気が少ないロビーだったので、
参加者は私ひとりっきり。

練習にはもってこいです。


『なにが“ハードでも大丈夫かなー”だ!調子に乗りすぎだ!』

『こうなったらソロで挑んで、当たって砕けて、今の私の実力を嫌ってほど思い知るんだ!』


そんなコトを思いながら、
私はノロノロとキャンプシップへと移動すると、
プレミアムドリンクを飲みほし、
装備とアイテムの確認をすませると採掘場へと向かいました。


「遠距離はバレットボウで攻撃して、近づいてきたらジェットブーツでまとめてやっちめる」

「ダーカーの塔が出てきたら優先的に壊す」

「ゴルドラーダは後頭部を破壊すれば自爆はしない」


一人でブツブツ動きを確認して、
テレパイプを起動させようした時でした。

目の前に何かが走りこんできたのです。

なんと誰も来ないと思いこんでいたのに、
別パーティで一人のアークスさんが参加してきてくれたようでした。

その方の名前はGさん、
凛とした女性のアークスさんでした。

突然のコトに私がビックリしていると、
Gさんはその場でピョンピョンと少し跳ねてからテレパイプを起動しました。


どうやらGさんは二人で挑む気マンマンのようです。


『え、どうしよう!私、メッチャヘッポ子アークスなので絶対クリアなんかできませんよ!!』


そうGさんに伝えたいのに、
何も言えないままカウントダウンは進みます。

それまで私は『当たって砕けろ!』的な、
半ばヤケクソのような気持ちだったのですが、
Gさんの登場ですっかりそんな気持ちも吹き飛んでしまいました。




そして私とGさん二人だけの、
長いようなでもあっという間だったような、
そんな防衛戦“絶望”がはじまったのでした。








と、ココで長くなってしまったので、
解決編にて、このお話をお終いにしたいと思います。


思い上がりはいけませんっ!