必死にカタナを振る ねこ。
しかし振りかざしたカタナは虚空を切るばかり。

このまま、ダメだ。

そう思いつめた ねこ は、
使い果たした体力を取り戻すため、
レタスをたくさん食べるのだった。

しかしそんなさなか、
 ねこ を呼ぶ声が聞こえた気がした。

それは夢か幻か、
はたまたは ねこ の妄想か…。

次回、『人の話はチャンと聞きましょう の 巻』!

来週もご期待下さい!


とかなんとかの前回でした。
大体は合っていると思いますので、
さっそく続きを書いていきたいと思います。




さてさて。

前回、
いっぱいいっぱいになりながら、
もはや戦意も喪失しかけ、
ヒーコラ逃げ回っていた私だったのですが、

しかし何かがおかしいということに気がつき、
画面のはじっこを見てみました。

するとなんとビックリなことに、
私以外の名前が表示されているではありませんか。


「え、あれ?!いつのまに?!」


全然まったくもって気がつけなかったのですが、
どうやら私がカタナとダーカーに翻弄されまくっている間に、
どなたかパーティーに入ってくれた方がいたようです。


『しまった、全然気がつかなかった!これは早くお返事しないと…』


そう思ってチャットパットを開こうとしたのですが、
私が立ち止まった瞬間、
「今だ!」とばかりにダーカーたちがバカスカと攻撃してきます。


『ひいい、ダメだ!先にダーカーを倒さないと他の人に迷惑かけちゃう!』


そう思った私は泣く泣く文字を打つのをやめると、
ダーカーに向かってカタナをブンブンと振り回しました。

そしてなんとかひと段落がついたところで、
私は『お返事しなくちゃ!』と思ってチャットパットを開いたのですが・・・。


残念なことに、
その方は既にパーティーにはいませんでした。


きっと私の返事が遅くなってしまったために、
「あれ、駄目なのかな?」なんて思ってしまって、
パーティーを抜けてしまったのでしょう。


『戦闘中だって分かってくれるよね!』


なんて勝手に思ってしまい、
返事を後回しにしてしまったことを今更ながら後悔します。

さらに、


『ショートカット使えば良かったのでは?!』


と、言うことにも今更気がつき、
あまりの自分の機転の利かなさに、
ますます後悔をしてしまいました。


せっかく入ってきてくれたのに、
あの人は今どうしているのでしょうか?

上手く別のパーティーに入ってくれて、
楽しく遊んでいてくれてるでしょうか?

もしも私が無視したと思って、
悲しい気持ちになったままログアウトしてしまったのなら…。

もー、私のバカバカー!


私がそんなふうに、
分かるはずもないコトを考えていた時でした。

一度組んだ方は、コミュニケーションメニューにある、
“パーティーを組んだ人”とかいったような欄に名前が記録されている事に気がつき、


『そうだ!ウィスパーチャットで謝ろう!』


と、思いついたのです。

でも同時に、


『それによって、さらに嫌な思いにさせてしまったらどうしよう…』


とか、余計な事も思いついてしまい…。

結局そんな感じでグチグチと悩んでいるうちに、
またたくさんダーカーが出てきてしまって、
ウィスパーチャットを送るタイミングも逃していました。


その後すっかり意気消沈してしまった私は、
ボスにも行く気がなくなってしまい、
それでもなんとかクエストをクリアすると、
キャンプシップへと帰ってきました。

そしてそのまま、
アークスシップへと戻り、
クエストカウンターの近くでシュンとしていたのです。


ところが。


シュンってなりながら、
コミュニケーションのメニューを開き、
先ほど組んだ方のお名前を見ていたときでした。

なんとまあ嘘みたいなコトに、
そのパーティーに入ってくれた方の名前が、
画面にチラッと映ったのです。

そのことに気がついた私は、


『あの人だ、間違いない!ログアウトしないで、このブロックで遊んでいてくれたんだ!』


と思うが否や。

急いでその名前が表示されていた、
可愛らしい小柄な女性キャストさんの傍に駆け寄ると、
勇気を出してウィスパーチャットで話しかけました。


「先ほどはパーティーに入ってくれたのに失礼いたしました!」


そしてキャス子さんからの返事を、


『怒ってるかな…、返事してくれるかな?』


と、不安に思いながらも待つことにしました。

しばらくその場に立ちつくしていると、
ピピっと電子音が鳴り、
キャス子さんからのウィスパーチャットが私に届きました。


「いえいえ、返事がなかったので、ダメなのかと思いましたw」


私は返事をしていただけたことにホッとしながら、
またまた急いで文字を打ちました。


「すみませんでした、あの時は戦闘に必死で返事ができなくて…」

「わざわざ、ありがとうございましたw」

「本当にすみませんでした。実は不慣れなブレイバーだったもので・・・」

「いえいえw」


そんな感じに必死にキャス子さんに誤って、
ついでに言い訳とかもしちゃったりしていると、
なんと彼女の方から、


「まだ緊急行かれますか?もし良かったら一緒に行きませんか?w」


と、私をパーティー誘ってくれたのです。

嬉しいその申し出に飛び上がっちゃうぐらい喜んで、


「ぜひぜひ!あ、参加してもいいですか?w」


と私は言いながら、
急いで彼女にパーティーの招待状を送りました。


「参加していいですかって、言いながら誘うなんて面白いですねw」

「あ、確かに・・・wじゃあ是非とも、参加してください!」

「はーい、お邪魔しますね!w」

「はーい、おじゃましちゃってくださーい!」

「w」


そんなやり取りの後に、
PSvitaの画面がキラリと光り、
キャス子さんの名前が私の画面に表示されました。

その表示された名前を見ながら、


『名前の通りの優しい方なんだな』


なんて、変な事を思ったりしちゃう私なのでした。





こうして私たちは二人は一緒に、
また同じパーティーで緊急クエストへと挑むことができました。

クエスト開始前に、


「そういえば、私ここのボス倒したことないんですよ!」


と、私が言うとキャス子さんは快く、


「そういえば私もないかもw一緒に行きましょうか!」


と、言ってくれました。


そんな優しいキャス子さんが、
キャンプシップのテレパイプに飛び込む姿を見ながら、
彼女と再びパーティーを組めて、
お互いすれ違ったままでお終いにならなくて、
本当に良かったと。

私は心の中でこっそりと思うのでした。





そんなほっこり気分もつかの間。

実はキャス子さんはベテランブレイバーさんで、
さっきまでの優しい姿とは裏腹に、
華麗でかっこいい抜刀術を使いこなして、
容赦なしにダーカーをバッサバッサと切り捨てて行く姿を目の当たりした私は、
自分のカッコ悪いカタナさばきを彼女に見せるのがどうにも恥ずかしくなってしまい、
コソコソと武器を持ち替えるコトになるなんて――――。


思いもしませんでしたケドネ!


名残惜しみながらパーティーを解散した後、
アークスロビーのどこかへと、
元気に走っていくキャス子さんの背中を手を振りながら、
“ブレイバーの腕をもう少しだけ上げること”と、
“もう少し使いやすいショートカットを作ること”を目標に決めた私なのでした。


遠距離からコソコソ