ねこは今、猛烈に後悔していた。
あれほど見直しは大事だと。
テストで見直さないでいっぱい後悔したでしょうと。
しかし今更後悔なんかしても、もう後の祭りである。
――さかのぼること一時間前。
今日はセカンドキャラクターで遊ぼうと、
キャラクターを選択しPSO2へとログインをしたねこ。
シップ6に降り立ったねこを待っていたのは、
「多数のダーカーが砂漠にある採掘施設へ進行している」という緊急アナウンスだった。
このアナウンスは別に今日初めて聞いたわけではない、
『防衛戦』という緊急任務があることは前々から知っていた。
でもやたら難しいという話を聞いていたので、
ねこは自分のような初心者アークスがポイポイといっても、
足を引っ張ってしまうのではないかという不安があって参戦は見送っていたのだ。
いつものねこなら「もう少し強くなってからいこうかなー」と思うか、
あるいは「もう少し操作が上手くなってからだよなー」と思うはずだった。
しかし今日のねこは少し興奮気味だった。
大好きなアニメを見てからのログイン。
内容は仲間と協力して穴を掘れとかだったと思う、
熱い展開、仲間との友情・・・そしてドリル!
これがまずかった。
そう、ねこは見事に感染してしまっていたのだ。
『幼い子どもが戦隊ヒーローやヒロインの映画を観終わった後、何故か強くなった気がして気が大きくなってしまっている病』
にである。
たいていの子どもはこの病気にかかると、
最後には親に「いい加減にしろ」とゲンコツをもらうか、
もしくは勝手に転んだりして自爆すると相場は決まっている。
そして例に漏れることなく「仲間と協力して穴を掘るのだ!」と、
気が大きくなり謎の使命感に取りつかれたねこも勝手に自爆することとなる――。
さて、緊急任務に参加するべく私は「誰でも楽しく」のパーティーを作り、
少し考え「はじめての緊急任務なので分からないことだらけです」的な保身のための文章を書き足すと、
初の防衛線へと繰り出したのでした。
キャンプシップで防御力が上がるドリンクを一気に飲み干し、
マグに餌をやって「よろしくね!」と声をかけ、
ラジオ体操第一から第二を通してやったつもりになり、
採掘場へとつながったテレパイプに飛び込みました。
はじめてみる採掘場にドキドキしていると、
あっという間に十二人全員がそろいました。
大人数で遊んだことがない私はテンションは上がりっぱなしです。
「はじめてですが、宜しくお願いします!」
勇気を出して挨拶をするとすぐに数人から返事があり、
「おー、さすがに十二人いると会話がすごいなー」と感動しました。
中には「知ってる、それみてきたw」なんて、超絶イケメンな癖にシャイな人もいたりして、
「ウフフ、きっと私のパーティーに入るのは恥ずかしかったけど手伝ってあげたいって思ってきてくれたんだなー」と、
勝手にホクホクしていました。
ホクホクワクワクが止まらない私は、
「結晶石を集めて、ダーカーやっちめればいいんですよね?」なんて調子に乗って質問までしちゃいます。
しかし優しいナイスメン達はホクホクワクワクの私の質問にもしっかり答えてくれます。
私のはじめての防衛戦がこの方々でよかった!
心からそう感じ、感謝の言葉を述べようとそれまでロクに見ていなかったショートカットを開いた時。
「うげ」
現実世界にいる私の声が漏れました。
なんと言うことでしょう。
私のショートカットは『私が普段は絶対に使わないであろう言葉』にすっかりリフォームされていたのです!!
『素材を生かしたなりきりの魔術師』の異名を持つどっかの匠が、
私のセンスのないショートカットに呆れてしまい、
「これはひどい」と一言放つと、
勝手に劇的ビフォアーアフターしてくれちゃったのでしょうか。
そうだとしたら、
今回の放送は残念な匠に当たってしまったようです。
私が思いえがいた理想のショートカットの斜め上45度のできばえです。
いやまてまて。
そうじゃないでしょ私。
私は妄想を振り払ってよくよく考えてみます。
そして思い出しました。
それは先日のことでした。
憧れの人のブログを読み返していた私は、
「せっかくの二人目のキャラクターを作ったんだし。違う遊び方をしてもいいのでは?」と思いついたのです。
思いついたのはいいのですが、
私は『違うクラス』とか、
あえて『効率プレイを目指す!』とか、
そういったことではなくて、
何故か、
『なりきりプレイをしよう!』と考え、
ちゃくちゃくと準備していたのです。
過去の私の頭にギガドリルブレイクをかましてやりたいですが、
すでにテラブレイクしてしまっている私の頭には、
何をかましても残念ながらあまり意味がなかったことでしょう。
そうこうしているうちに、
作戦が始まってしまいました。
悩みに悩んだ結果。
よ、よし。このままで・・・使おう。
そう勇気ある決断をした私は、
再度勇ましくショートカットを開くと満面の笑みを浮かべながら、
「感謝!」
と発言したのでありました。
「どこの侍だよ、せっかく頑張って可愛い女の子目指して作ったのに台無しだよ!」
心の中でそっと『素材を生かしたなりきりの魔術師』へ突っ込みを入れる私です。
その後、誰かのレベルが上がれば、
「祝福!」
と叫ぶ私です。
「お前は牧師か、遠路をはるばるアークスへ渡ってきた宣教師か!」
心の中でそっと『素材を生かしたなりきりの魔術師』へ突っ込みを入れる私です。
ベテランアークスからの指示をもらえば、
「ぬい!」
「肯定!」
など意味不明な返事をして・・・うぅぅ。
防衛戦終了後。
そこには真っ赤なレア箱と同じぐらいに顔を真っ赤にした私がいました。
しかし全く何も気にしていない風を装って、
むしろもうなんかふっきれたかのように。
「感謝!」
と叫ぶ私なのでした・・・。
GJ私。
貴重な経験をありがとう『素材を生かしたなりきりの魔術師』さん。
こうして私の『なりきりプレイ道』は完全に自爆で幕を閉じたのでした。
『なりきりプレイ』って見かけると楽しいしワクワクするんですけど、
自分でやってみるとなかなか恥ずかしいモノなのですねってお話でした。
どうせなら天元突破風なショートカットにしておけばよかったなぁ・・・。
【追記】
せっかくの初防衛戦だったのに、
ショートカットで頭がいっぱいになり周りの人と関わる余裕がありませんでした。
せっかくの12人共闘だったのに・・・としょげていたのですが、
なんと防衛戦ではクリアした後に皆さんの一言コメントが残せるようで、
「お疲れ!」や「またねー」などなどのたくさんのコメントが見れて、
「おー、みんなで守ったんだ!」って実感できました。
あのシステムは素敵ですよねー!
あれほど見直しは大事だと。
テストで見直さないでいっぱい後悔したでしょうと。
しかし今更後悔なんかしても、もう後の祭りである。
――さかのぼること一時間前。
今日はセカンドキャラクターで遊ぼうと、
キャラクターを選択しPSO2へとログインをしたねこ。
シップ6に降り立ったねこを待っていたのは、
「多数のダーカーが砂漠にある採掘施設へ進行している」という緊急アナウンスだった。
このアナウンスは別に今日初めて聞いたわけではない、
『防衛戦』という緊急任務があることは前々から知っていた。
でもやたら難しいという話を聞いていたので、
ねこは自分のような初心者アークスがポイポイといっても、
足を引っ張ってしまうのではないかという不安があって参戦は見送っていたのだ。
いつものねこなら「もう少し強くなってからいこうかなー」と思うか、
あるいは「もう少し操作が上手くなってからだよなー」と思うはずだった。
しかし今日のねこは少し興奮気味だった。
大好きなアニメを見てからのログイン。
内容は仲間と協力して穴を掘れとかだったと思う、
熱い展開、仲間との友情・・・そしてドリル!
これがまずかった。
そう、ねこは見事に感染してしまっていたのだ。
『幼い子どもが戦隊ヒーローやヒロインの映画を観終わった後、何故か強くなった気がして気が大きくなってしまっている病』
にである。
たいていの子どもはこの病気にかかると、
最後には親に「いい加減にしろ」とゲンコツをもらうか、
もしくは勝手に転んだりして自爆すると相場は決まっている。
そして例に漏れることなく「仲間と協力して穴を掘るのだ!」と、
気が大きくなり謎の使命感に取りつかれたねこも勝手に自爆することとなる――。
さて、緊急任務に参加するべく私は「誰でも楽しく」のパーティーを作り、
少し考え「はじめての緊急任務なので分からないことだらけです」的な保身のための文章を書き足すと、
初の防衛線へと繰り出したのでした。
キャンプシップで防御力が上がるドリンクを一気に飲み干し、
マグに餌をやって「よろしくね!」と声をかけ、
ラジオ体操第一から第二を通してやったつもりになり、
採掘場へとつながったテレパイプに飛び込みました。
はじめてみる採掘場にドキドキしていると、
あっという間に十二人全員がそろいました。
大人数で遊んだことがない私はテンションは上がりっぱなしです。
「はじめてですが、宜しくお願いします!」
勇気を出して挨拶をするとすぐに数人から返事があり、
「おー、さすがに十二人いると会話がすごいなー」と感動しました。
中には「知ってる、それみてきたw」なんて、超絶イケメンな癖にシャイな人もいたりして、
「ウフフ、きっと私のパーティーに入るのは恥ずかしかったけど手伝ってあげたいって思ってきてくれたんだなー」と、
勝手にホクホクしていました。
ホクホクワクワクが止まらない私は、
「結晶石を集めて、ダーカーやっちめればいいんですよね?」なんて調子に乗って質問までしちゃいます。
しかし優しいナイスメン達はホクホクワクワクの私の質問にもしっかり答えてくれます。
私のはじめての防衛戦がこの方々でよかった!
心からそう感じ、感謝の言葉を述べようとそれまでロクに見ていなかったショートカットを開いた時。
「うげ」
現実世界にいる私の声が漏れました。
なんと言うことでしょう。
私のショートカットは『私が普段は絶対に使わないであろう言葉』にすっかりリフォームされていたのです!!
『素材を生かしたなりきりの魔術師』の異名を持つどっかの匠が、
私のセンスのないショートカットに呆れてしまい、
「これはひどい」と一言放つと、
勝手に劇的ビフォアーアフターしてくれちゃったのでしょうか。
そうだとしたら、
今回の放送は残念な匠に当たってしまったようです。
私が思いえがいた理想のショートカットの斜め上45度のできばえです。
いやまてまて。
そうじゃないでしょ私。
私は妄想を振り払ってよくよく考えてみます。
そして思い出しました。
それは先日のことでした。
憧れの人のブログを読み返していた私は、
「せっかくの二人目のキャラクターを作ったんだし。違う遊び方をしてもいいのでは?」と思いついたのです。
思いついたのはいいのですが、
私は『違うクラス』とか、
あえて『効率プレイを目指す!』とか、
そういったことではなくて、
何故か、
『なりきりプレイをしよう!』と考え、
ちゃくちゃくと準備していたのです。
過去の私の頭にギガドリルブレイクをかましてやりたいですが、
すでにテラブレイクしてしまっている私の頭には、
何をかましても残念ながらあまり意味がなかったことでしょう。
そうこうしているうちに、
作戦が始まってしまいました。
悩みに悩んだ結果。
よ、よし。このままで・・・使おう。
そう勇気ある決断をした私は、
再度勇ましくショートカットを開くと満面の笑みを浮かべながら、
「感謝!」
と発言したのでありました。
「どこの侍だよ、せっかく頑張って可愛い女の子目指して作ったのに台無しだよ!」
心の中でそっと『素材を生かしたなりきりの魔術師』へ突っ込みを入れる私です。
その後、誰かのレベルが上がれば、
「祝福!」
と叫ぶ私です。
「お前は牧師か、遠路をはるばるアークスへ渡ってきた宣教師か!」
心の中でそっと『素材を生かしたなりきりの魔術師』へ突っ込みを入れる私です。
ベテランアークスからの指示をもらえば、
「ぬい!」
「肯定!」
など意味不明な返事をして・・・うぅぅ。
防衛戦終了後。
そこには真っ赤なレア箱と同じぐらいに顔を真っ赤にした私がいました。
しかし全く何も気にしていない風を装って、
むしろもうなんかふっきれたかのように。
「感謝!」
と叫ぶ私なのでした・・・。
GJ私。
貴重な経験をありがとう『素材を生かしたなりきりの魔術師』さん。
こうして私の『なりきりプレイ道』は完全に自爆で幕を閉じたのでした。
『 The END 』
『なりきりプレイ』って見かけると楽しいしワクワクするんですけど、
自分でやってみるとなかなか恥ずかしいモノなのですねってお話でした。
どうせなら天元突破風なショートカットにしておけばよかったなぁ・・・。
【追記】
せっかくの初防衛戦だったのに、
ショートカットで頭がいっぱいになり周りの人と関わる余裕がありませんでした。
せっかくの12人共闘だったのに・・・としょげていたのですが、
なんと防衛戦ではクリアした後に皆さんの一言コメントが残せるようで、
「お疲れ!」や「またねー」などなどのたくさんのコメントが見れて、
「おー、みんなで守ったんだ!」って実感できました。
あのシステムは素敵ですよねー!